純生糸だけを用いた呉服用生地の最高峰。独特のシボ(さざ波のようなシワのこと)により、深い色みと風合いを醸し出し、肌触りもなめらかな一品。とっておきの日のための着物として人気です。浜ちりめんには一越ちりめん、古代ちりめん、変わり無理ちりめんなどの種類があり、振袖、訪問着、付下げ、留袖などに利用されます。
インドやペルシャから伝わった異国情緒あふれる模様染布、更紗に、日本人好みの色彩や図柄を取り入れた江戸更紗。中でも伝統的な染色や技法を今に伝える、“二代目更甚”の作り出す江戸更紗は質の高さで有名です。
蚕の繭から取り出した糸に、ヨリをかけた丈夫な糸で織った、先染め(糸の状態で染めてから織ること)の着物です。久米島が発祥と言われ、現在は日本全国で土地の名前をつけた紬が作られています。
紬の中でも泥染めで有名な大島紬は、洗えば洗うほど本来の美しさが増す人気の一品。図案から製織まで6ヶ月〜1年かけて作られ、軽くて着やすく、丈夫で長持ちな高級品とされています。おしゃれ着として利用することが多いようです。
帯心を入れず、袋状に織られた帯。最近では二枚に織り縫い合わせた縫い袋が一般的。振袖・留袖・訪問着などに利用されています。
二つ折にした広幅生地の中に帯心を入れて仕立てた帯。花嫁衣裳や黒留袖など、礼装に合わせます。
結びの部分以外は半幅に仕立てた帯。帯の簡略化のため、大正末期に名古屋で考案されました。略礼装から普段着まで、幅広く用いられます。
袂をなでて整えたら、帯の下の衿先を引っ張り、ぴんとさせます。
たるんだ部分を両脇に寄せ、親指の先で帯の中に押し込みます。
たるんだ部分をおはしょりの下の腰紐にはさみ、おはしょりと帯を整えます。
帯揚げの下の腰紐をゆるめると、楽になります。
上前を静かに引き上げ、余った部分を腰紐にしまいます。
シミ部分の布の下に乾いたハンカチを置き、水で濡らしたハンカチなどで上からたたきます。お湯で濡らした布でたたくと、汚れが繊維の中に入り込んでしまうので、必ず水で行いましょう。シミを付けたら、1週間以内にシミ抜きに出すことをおすすめします。
目立たないところで一度試してから、汚れがつきやすいところに防水スプレーをかけます。
1.
やわらかい布か、やわらかい毛のブラシでほこりを落とします。
2.
シミ・汚れを点検し、シミが付いていたらシミ抜きに出しましょう。化粧品・汗・ほこりなどの汚れは、ベンジンを含ませたタオルでたたき、汚れを浮かせた後、ベンジンを含ませたブラシでたたきます。
3.
和服用のハンガーにかけて、日陰で1日風を通します。
1.
衿肩の空きを左にして着物を広げ、上前の衽線を外側に倒します。
2.
上前の衿先、衿下を重ねて揃えます。
3.
下前の脇縫いを持ち、背縫いの線の位置で折り、上前の脇線に揃えます。
4.
左袖を下に折り返します。
5.
裾を持って身頃を二つに折ります。収納場所に合わせて三つ折でもかまいません。
本来は、桐のたんすにたとう紙で包んで収納するのですが、無ければ着物一枚一枚に新聞紙をはさんで、普通のたんすに収納しても大丈夫です。新聞紙は防湿・インクは防虫に効果があります。防虫剤も一緒に使うと効果的です。ウールのはぎれを着物の間に入れると、虫はウールを食べるので着物に傷が付きません。たんすの下段に長襦袢や浴衣を入れ、上段に高級な着物を入れるようにしましょう。
よく晴れて乾燥している日に、和服用のハンガーにかけて、10時から14時頃を目安に風通しのいい部屋で干します。屋外の場合は日陰に干しましょう。冬の乾燥している時期が適しています。
着物を着るときに切っても切り離せない足袋。これを履くと気持ちが引き締まるという方も多いとか。確かに見かけは足の袋で、言い得て妙なネーミングです。しかしこの足袋にはさまざまな語源がありました。それでは足袋への旅の始まり始まり・・・。
形から“多鼻(タビ)”
これは、足袋の2つに分かれたつま先が鼻のように見えることから、片足で2つの鼻、両足で4つの鼻というわけで、鼻が多いすなわち“多鼻”となったという説。次第に漢字は変化していきました。
用途から“旅沓(タビグツ)”
これは、旅人が履く履きものであった鹿皮の靴、“旅沓”の呼び名が短くなったという説。
履物の構造から“単皮(タビ)”
これは、昔の履きものの底が一枚皮であったため、単皮底と呼ばれていたのが“単皮”、タビと略されたという説。
発音から“TAPIS(タピス)”
これは、言海辞典という古い辞典の「足袋」の欄に、“オランダ語のタピスより名前がついた”という記述があることから出た説。
いつも何気なく履いている足袋にもいろいろな歴史があるのですね。知れば知るほど、どの説も本当のような気がしてくるから不思議です。このようにたくさんの説があるということは、足袋がたくさんの人に使われ、大事にされてきた証拠。私たちもこの素敵な伝統を愉しみ伝えていきましょう。